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本当にオトク?GX志向型住宅で注意すべきポイントとは?
今回は、2025年の住宅補助金・子育てグリーン住宅支援事業で注目を集めている「GX志向型住宅」を冷静に掘り下げていきます。
そもそも、GX志向型住宅とはどんな住宅?
補助金が増額されるけど、GX志向型住宅にした方がいいの?
こんな疑問が解消されるコラムになっています。
それでは、まずは今回のコラムの結論から見ていきましょう。
GX志向型住宅とは、断熱性や省エネ性が長期優良住宅・ZEHより一段階高いグレードにある住宅
断熱性を等級5から等級6へアップするには、窓や断熱材のランクを上げたり、窓の面積を減らしたりすることになる
省エネ性を上げるためには、省エネ効率の高い設備機器(例えば、高性能エコキュート・高性能エアコンなど)に変更しないといけない可能性が 出てくる
もっとも考えるべきポイントは、性能アップに伴うコストアップとの バランス感であり、イニシャルコストを抑える「ちょうどいいコスト」という冷静な考え方も大事
1.GX志向型住宅とは
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まずは、このGX志向型住宅とは、どんな家のことなのか?を分かりやすく
解説していきます。
一言でいえば、高い断熱性能と省エネ性能を兼ね備えた家のことで、2つの項目をクリアする必要があります。
その2つの内容を、少し専門的な用語を噛み砕きながら解説していきます。
1-1.GX志向型住宅は断熱等級6が必要
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それでは、その高い断熱性能と省エネ性能とは、どれぐらい高いものなのか?を解説します。
まず断熱性能は7段階のランク付けがされており、地域ごとの基準が
決まっています。
正確には断熱等性能等級といい、品確法と呼ばれる法律の中にある、
住宅性能表示制度のなかで定められた項目の1つです。
壁や天井といった外皮と呼ばれる部分から、どれだけ熱が逃げていくか?
もしくは夏などに窓からどれだけ熱が入りにくいか?などを数値化して
表現します。
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この断熱性能はUA値という数値で表され、数値が低いほど熱が伝わりにくい=断熱性能がいい、ということになります。
それぞれの地域ごとに必要な断熱性能があり、GX志向型住宅では
断熱等級6以上の性能が必要になります。
なお、断熱性能は家のプランごとに違いが出ますので、正確にはプランを
設計してみないと、その性能はわかりません。
この性能値は住宅会社に聞いてみると、対応の可否がわかりますが、
基本的に多くの住宅会社で対応自体は可能でしょう。
1-2.GX志向型住宅は一次エネルギー消費量削減率35%以上が必要
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次に、省エネ性は一次エネルギー消費量というもので表現されます。
この省エネ性は、住宅に付随する設備機器、例えば給湯器や冷暖房設備、
換気設備といった機器が基準からどれだけ省エネなのか?を専門のソフトを使って計算します。
この省エネ性は、前項で解説した断熱性能も深く関係しており、断熱性能がいいと冷暖房費を抑制しやすくなったりと、断熱性能と省エネ性は相関しています。
ここで、削減率というのは、その基準から設計している家がどれだけ
エネルギーを削減できているか?の比率を表すものです。
ZEHや長期優良住宅では基準から20%以上、省エネであればクリアするの
ですが、GX志向型住宅は35%以上省エネでないといけません。
つまり、長期優良住宅やZEHを適用するときより、省エネ効率がすぐれている設備機器を導入して、基準よりたくさんエネルギー消費量を抑えた仕様の家にする必要があります。
地域やプランによって大きく変動するため、コレを使ったらクリアできる!というものでもなく、1邸1邸のプラン設計が必要です。
2.GX志向型住宅の効果
それでは、GX志向型住宅にすると、なにがいいのか?オトクになるのか?を解説していきます。
効果としては大きく2つあり、快適性(室温の安定化)の向上と光熱費の
削減です。
2-1.室内の快適性向上
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断熱性が高い=保温性が高いことから、冷暖房の効きがよくなります。
また、上図のように人は室温だけでなく、床面の温度・壁から感じる温度(輻射熱と言います)からも暑さ・寒さを感じとっています。
そのため、家全体の保温性が高くなることで、室温だけでなく体感温度が
向上してきます。
ただし、この快適性はなかなか金額換算することが難しいので、コスト
パフォーマンスを考えていくと効果・メリットとしては表現が難しいです。
ここで冷静に見方を変えれば、ZEHや長期優良住宅でも2025年に義務化
される断熱基準に比べれば、高い水準にある性能を有しており、2030年基準を先取りしています。
当然、さらにグレードが高いものの方が快適になるものの、ZEH・長期優良住宅の水準で満足できるものかどうか?気になる会社のモデルハウスや分譲住宅で体感してみることがおすすめです。
2-2.光熱費の削減額
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高断熱・高省エネ住宅では、冷暖房費や給湯にかかる電気代・
ガス代が、一般住宅に比べて安くなりやすいです。
保温性が高ければ冷暖房を必要以上に使わなくてよくなり、元々効率の高い機器を使うことで、エネルギーを必要以上に使わず暮らすことができます。
具体的な金額は条件により変度するものの、上図にようにZEH・長期優良
住宅水準の性能があれば、かなりの光熱費削減効果があります。
太陽光発電システムがつくことで、より一層この効果は顕著になり、
電気代・ガス代が高騰している中では、断熱・省エネとともに導入を
検討したいアイテムの1つです。
3.GX志向型住宅のオトク度は?
それでは、子育てグリーン住宅支援事業で補助金額が最大でもらえる
GX志向型住宅にするオトク度はどれくらいか?をみていきましょう。
今回は金額で比較できる、光熱費の削減効果に焦点をあててみていきます。
3-1.ZEH水準→GX志向型住宅へのグレードアップ
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上図は、各断熱性能別の光熱費(冷房・暖房)の違いを表しています。
断熱等級5のZEH水準から、等級6であるGX志向型住宅へ変更することで、
年間の光熱費(冷房・暖房)の差額は約2,688円です。
もっとも、GX志向型住宅は住宅設備を総合的にグレードアップするため、
効果としてはこれだけではありませんが、それらを鑑みてもさらに
月額1,000円も下がるかどうか?という程度の差になります。
※地域や条件によって異なりますので参考値としてお考え下さい
仮に月に1,000円程度の光熱費の削減効果が出たとしても年間で1.2万円、
30年住んでも36万円分の光熱費しか浮かせることができません。
快適性なども向上するため、決してムダではないですが、その費用対効果という意味では冷静に、ZEH・長期優良住宅の水準の仕様と、GX志向型住宅の仕様でのイニシャルコスト、そして効果については照らし合わせて考えるとよいでしょう。
まとめ
タクトホームでは、全国各地に「長期優良住宅」に対応している分譲住宅を豊富にそろえ、注文住宅も対応していますので、注文住宅としてGX志向型
住宅にすることも可能です。
今回の補助金制度は、新設されたGX志向型住宅が注目を集めてはいますが、今回のような視点をもって家づくりを考えていくと、失敗や後悔につながりにくくなります。
そして、GX志向型住宅だけでなく、今回のコラムが気になった方は、
ぜひお近くの分譲住宅のご見学などお待ちしております。
以下のリンクから全国の分譲住宅情報、そしてタクトホームの注文住宅に
ついて詳しく掲載していますので、こちらも併せてチェックしてください。